海上自衛隊横須賀地方総監部田戸台分庁舎
(旧海軍横須賀鎮守府長官官舎)
横須賀市内でも5本の指に入る、文化的・歴史的価値の高い近代建築、
海上自衛隊横須賀地方総監部の田戸台分庁舎は、京急県立大学駅の裏手、小高い丘の上にあります。
大正2年、旧海軍横須賀鎮守府長官の住まいとして建てられ、
確かではありませんが、以前は港近くにあったものを、後に現在の場所に移築したという話を耳にしたことがあるので、
同じ桜井小太郎設計の旧呉鎮守府長官官舎が明治39年に建てられたことも考えれば、或いは建築年代はさらに遡るのかもしれません。
桜井小太郎は、明治・大正・昭和と3つの時代に渡って活躍した建築家で、
大きなものでは、銀行建築が今もいくつか残っていますが、
留学先のイギリスでの経験を生かした、チューダー調の住宅建築が得意なようで、
神奈川県では、大磯と鎌倉にそれぞれ1件ずつありますが、どちらも県内屈指の素晴らしい建物です。
※その後の調べによると、桜井小太郎は、大正2年3月まで横須賀海軍経理部建築科長を務めるも、
明治44年10月30日に休職、大正2年3月26日には三菱合資会社に入社していることから、
当建物は、明治39〜44年に建てられた可能性が高いと思われます。(2003.7.24)
※大磯の桜井小太郎の建築は、その後解体となりました。
Data
所在地:横須賀市横須賀市田戸台90
構造:木造1階
設計:桜井小太郎
施工:
建築年代:大正2年 |
毎年桜の見頃になると一般公開されます。
|
|
(C) 近代建築アーカイブクラブ All Rights Reserved.