東西上屋倉庫

東西上屋倉庫

東西上屋倉庫は、横浜税関のお膝元にあって、
終戦後には保税蔵置場としてフル稼働で活躍し、
急激に成長する日本経済の流通の一翼を担ってきました。
しかし、時代も移り変わり、今、その役目を静かに終えようとしています。

倉庫の敷地内に足を踏み入れると、そこは異空間。
かつての貨物列車の引込み線が残り、
ほころびたアスファルトや古びた壁面、錆びた庇や窓枠など、
「これが港町横浜」という香りを醸しており、今となっては、実に貴重な空間といえます。
もともとは、茨城県の霞ヶ浦海軍航空隊の建物を移築したものですので、
これだけの存在感・雰囲気を醸す理由は、その年月にあるのでしょう。

しかし、冒頭でもふれたように、
現在は、イギリス車販売やアンティークショップとして、有効に活用されているものの、
近い将来、公園として整備される予定であり、解体はほぼ免れないものと思われます。(仁木)

※平成20年解体されました。

Data

所在地：横浜市中区海岸通1-1-25
構造：鉄骨造
設計：
施工：
建築年代：
備考：

１号倉庫と貨物列車の引込み線。

１号倉庫。解体されたキッコーマンビルの間から。後ろは建設中の大桟橋。

２号倉庫。