横浜市長公舎

横浜市長公舎

横浜市長公舎は、野毛の丘の上、伊勢佐木町を見下ろす見晴らしのよいところに建っています。
戦時中、周囲は、米軍による焼夷弾の激しい空襲に遭いましたが、
山を背にしているせいか、類焼も免れ、建物は当時とほぼ変わらぬまま今も残っています。
横浜市建築課の坂本信太郎技手が、技師鳥海他郎の指導により設計。
構造はR.C.と記しましたが、正確には中村鎮博士が発明した、鎮式鉄筋コンクリートブロック工法なるものを用いているそうです。
外観は、当時帝国ホテルの建設で一世を風靡した、フランク・ロイド・ライトのデザインにならったもので、
これは昭和４年に、おなじくライト風に建てられた首相官邸より、２年先取りしたことになります。(仁木)

Data

所在地：横浜市中区老松2
構造：R.C.造2階
設計：横浜市建築課(坂本信太郎)
施工：中村建築研究所
建築年代：昭和2年
備考：

うす茶のタイルと、大谷石によって、外壁は整えられています。