横浜検疫所長浜措置場野口英世記念館
(長浜検疫所細菌検査所)

旧長浜検疫所の一施設として建てられたものです。
施設全体の概要についてはこちらをご覧いただくとして、この建物については特筆すべきことがあります。
それは、わずか数ヶ月の間ですが、あの野口英世博士が、この建物内で検疫医官補として働いていたということです。
博士はここで、日本への渡航者の中からペスト菌感染者を発見し、この仕事が周囲に認められたことを皮切りに、
最終的にはアメリカへ留学、そこで偉大な功績を残すことになります。
つまりこの検査所建物は、博士のサクセスストーリーの出発点ともいえる場所ということで、
現在、博士に関する資料を常設展示し、「野口英世記念館」として建物は有効に活用されています。
またこの建物は、市民運動の結実により、保存活用が決まったと聞いています。
昭和の時代に、横浜でこのような(建物保存の)運動は珍しいことだったと思います。
こちらの「功績」もまた忘れてはいけませんね。(仁木)

Data
所在地:横浜市金沢区長浜107-8
構造:木造1階
設計:河合政市
施工:大林組
建築年代:大正13年(明治28年)
備考:横浜市認定歴史的建造物

 
 
 
 



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