H邸

新旧の洋館が建ち並ぶ横浜山手の本通りにあって、ひとつ異彩を放つ建物がありました。
全体的には和風の外観ながら、フランク・ロイド・ライトの影響で流行ったアイテム、
スクラッチタイルと大谷石がアクセント的に使われています。
また、写真でいう左側部分に両開きの鎧戸が見えますが、ここは応接室となっていて、
その奥に続く書斎まで洋風のつくり、ちなみにこの鎧戸を開けると、上げ下げ窓が現れます。
洋と和が溶け合うことなく、摩訶不思議に同居し、
しかも昭和の早い時期に建てられた貴重な住宅でしたが、平成15年(16年?)解体となりました。(仁木)

Data
所在地:横浜市中区
構造:木造1階
設計:前山作次
施工:前山作次
建築年代:昭和9年
備考:



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