大蔵省関東財務局横浜財務事務所
(旧日綿実業横浜支店)
うす茶色のスクラッチタイルに、コーニス付近に連続するアーチの帯、
玄関部分には植物をモチーフにしたレリーフに、ペガサスの柱飾り。
いき過ぎていない、女性的でしとやかなデザインに好感が持てます。
この建物は日綿実業(現ニチメン)の横浜支店(本社は大阪)として建てられたもので、
写真の背後にある、同時期に建てられたもう一棟の建物は倉庫として設計されたものです。
そのためか、一階あたりの天井高が事務所棟よりも低く、
事務所の3階と倉庫の4階が同じ高さとなっているほか、
外観のデザインもやや抑え気味で、窓には格子が取り付けられています。
設計者の渡辺節は、大正末〜昭和中頃にかけて多くの作品を残していますが、
その大半は関西や東京に集中しており、この建物は、横浜に残る唯一の作品となっています。(仁木)
Data
所在地:横浜市中区日本大通34
構造:R.C.4階 地下1階
設計:渡辺節
施工者:佐伯組
建築年代:昭和2年 |
建物前は工事中でした。お見苦しい写真ですみません。
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↑ペガサスの柱飾り。横浜の近代建築の愛され
るべきマスコットだと思いますが、一体何人の
人がその存在に気付いているのでしょう。
←玄関まわりの意匠は実に華麗です。 |
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