旧鎌倉ハム冷蔵庫

わずかに残る史跡を辿りながら、
東海道五十三次をウォーキングするのが静かなブームとか。
保土ヶ谷宿を後にし、難所「権太坂」を越え、
さらに歩き続けて戸塚宿までもう少し、そんな旧道沿いにこの建物はあります。

開港間もない明治20年頃、ハム製造の技法を入手したS氏が、この地でハム造りをはじめたのが
「鎌倉ハム」の誕生、すなわち日本人による本格的なハム造りの第1号であるとの事です。
そして、この建物がハムの貯蔵に使われた「冷蔵庫」という事なのですが、
誰が設計・施工したのか、冷媒は何を使っていたのか興味は尽きないところです。
イギリス積みの堅牢な造りで、壁厚も相当あるらしく、煉瓦造ながら大震災を乗り切りました。

建築年代は、一部(WEB上)では明治20年とも伝えられていますが、
創業と同時にこれだけの建物を建てたとは考えにくく、もう一方の大正7年を選択しました。(仁木)

Data
所在地:横浜市戸塚区柏尾町183
構造:煉瓦2階
設計:
施工者:
建築年代:大正7年

2階は石造り風。当初からのものか、それとも後からの増築でしょうか。
 

鎌倉ハム創業者であるS邸。蔵付きの純日本家屋。立派なお屋敷です。



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