新港埠頭煉瓦1号・2号上屋

明治32年から埋立がはじまり、大正3年に新港埠頭の築港工事は完工していますが、
ほぼ同時進行でこの建物の建設も進められました。
全長150メートルにも及ぶ姿はまさに雄大です。
(残念ながら1号は震災で半壊しています。)
明治時代の貴重な建造物として、
間違いなく横浜を象徴するシンボルのひとつに数えられるでしょう。
足繁く通った場所でもないのに、地元の人の親しみは深いようで、
かつてから「赤レンガ」という愛称で呼ばれていました。
横浜人である私も例外なく、
成人式には建物をバックに仲間とスナップ撮影をしたものです。

倉庫の他には、建物周囲に施された(同じく大蔵省によって施工された)花崗石の舗石道も希少です。
現在、赤レンガは新しく生まれ変わりました。
周囲は公園として一般に開放され、内部は飲食店、雑貨店などの店舗や、
イベントホールなどに改装され、見事に生まれ変わっています。(仁木)


Data
所在地:横浜市中区新港町
構造:煉瓦造3階
設計:大蔵省臨時建築部(妻木頼黄)
施工者:1号=原木仙之助、2号=直営
建築年代(竣工):1号=大正2年3月、2号=明治44年5月

写真手前が1号、奥が2号上屋。


背景のインターコンチネンタルホテルとの対照は面白い。
新と旧、白と赤
重ねて眺めると巨大帆船のようです。


赤レンガパーク整備中に発掘された、旧横浜税関の遺構。
赤煉瓦造りの建物だった。 関東大震災により倒壊。  

1号上屋

1号上屋

2号上屋
 
 
改装前の2号内部(平成12年9月一部公開時)

 



(C) 近代建築アーカイブクラブ All Rights Reserved.