T邸
(旧木村別邸)

大磯町は、旧くは東海道五十三次の宿場町として、
その後は、東京からほど近い避暑地として栄えてきたところであり、
明治期から、政界・財界の大物が競うように別荘を建ててきた場所です。
近年になって、世代交代が繰り返されるなか、建物を手放すオーナーも多く、
マンション建設などによって、ほとんどの建物が失われてきました。
さらには洋風の別荘建築となると、両手であまるほどしか存在しません。
大磯の別荘は、敷地が広く、外からの確認が難しいものばかりですが、
このT邸は、ご覧のとおりその美しい姿を惜しげもなく見せてくれる貴重な存在です。(仁木)

Data
所在地:中郡大磯町
構造:木造2階
設計:
施工:尾崎某(大工)
建築年代:大正10年

左手に和風平屋が接続しています。様々な形の屋根の組合せが面白いですね。



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