湯本〜塔ノ沢の土木遺産
(旭橋・函嶺洞門・千歳橋)
Data
所在地:足柄下郡箱根町湯本〜塔ノ沢
構造:RC造
設計:
施工:
備考:土木学会選奨土木遺産 |
国道1号線を横浜方面から箱根湯本駅を右手に、
いくつかの
看板建築を通り過ぎて間もなく、
昭和初期につくられた見事なアーチの橋が出迎えてくれます。
これが「旭橋」。土木学会HPによると、
RCタイドという構造では全国でも最大のスパンを持っているとの事。
実にさりげない日本一です。
旭橋
橋を渡り、分離派の建築家、山口文象設計の山崎ダム(山崎発電所)を横目に見つつ進むと、
箱根駅伝の中継でもお馴染みの「函嶺洞門」が現れます。
全国的にどうかはわかりませんが、戦前のRCの洞門、
しかもこのような独特な意匠を持ったものは珍しいのではないかと思います。
私はこれを見ると「ああ、箱根に来たなぁ」と感じます。
函嶺洞門の全景。100m強の長さ。
函嶺洞門の入口付近。階段状の屋根。
そして洞門をくぐってすぐに見えてくるのが「千歳橋」。
旭橋と同じ構造で規模はやや小さめ、意匠もほぼ同じですが、
こちらはアーチと親柱が一体となった意匠。
いつの時代のものか不明ですが、親柱には和風の照明が取り付けられています。
ここからは、早川の美しい眺め、そしてせせらぎを聞くことができます。
千歳橋
これらの土木遺産は、土木学的にも大変貴重なものらしく、
3つまとめて学会の選奨土木遺産に認定されております。
現在、函嶺洞門付近で新しいバイパスの開通工事が進められており、
この先の行方が気になっていたところですが、
どうやら保存・活用に向けて検討をすすめているとのことで、一安心です。(仁木)
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